おしゃべりさんへ3


しゃべりさん。
平和な晩ですね。私たちが先に会ったあの広場、覚えていますか。今日は子供と一緒にその所に行って、アイスクリームを食べました。あの時のように階段に座ると、真っ黒い空には星が瞬いていました。本当に明るくてきれいでした。我らは星を数えてみました。
でも、おかしいでしょう。私の目には六つだけ入りますのに、子供たちは九つがあると言いましたね。『ええ?どこにあるの?どこ?』と言いながら子供たちの指す向きをまじまじと見つめましたが、やっぱり一つも、もう発見することができませんでした。
どうして私は六つだけ見えるかなと思いながら、食い入るように見つめると、突然に一つの星が動き始めました。非常に広い海を横切る船のように、一つの星がどこかに向かって走っていました。
『あっ!あそこ!』と私が指すと、子供たちもその星を見て、素晴らしくて大声で叫びました。『すごい!星が動く!めっちゃはやい!』
でも、私は直ちに気付いてしまいましたね、それが星でなく飛行機であるのことを。だって、その星の横にちらちらしている光が見えたからです。
『あれは飛行機だよ。よく見ると横にも何かが光ってる』と私は言いました。ところで今度は、子供たちが 『どこ?どこに?』 と言いながら、ちらちらしている光なんか見えないと言うのでした。
でしょう、あるいは皆、めいめい自分の見たい世間しか見ることができないかもしれません。
おしゃべりさん。
おしゃべりさんのところにはいまいくつの星が瞬いていますか。あなたの空にはたくさんの星が美しく降っているように願います。

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