余計な心配

する息子たちへ

今頃、何してるかな。もちろん昼ごはんはもう食べただろう? 昼ごはんの後、友達とともに運動場で遊びまわっているかな。サッカーでもしているかな。
ママは今、聞きかけた授業をちょっと休んで窓の外を眺めてるよ。もう知ってるかな、雪が降っているのに。今年の初雪だよ。外に立てて置いたあなたたちの自転車の上にも真っ白な粉雪が積もってる。きれいだよ。まるでひとつの古い写真みたいね。
もう九年前だな。
未熟児の双子のあなたたちを病院に置いてママは先に退院して、家に帰らなければならなかったんだ。それから私、一日ももれなくその病院へ行った。
その時には、一日も早くあなたたちが大きくなって、一緒に家に帰るのが夢だったんだ。ついに、その夢が現実になった日も今のように冬だったんだよ。三キロもならないあなたたちを連れて新しい乳母車を嬉しく押して病院のドアを開けたら、外には雪が降っていた。すぐ前に二つの小さい自転車が雪に降られていたんだ。その自転車を見ながら、ママは『いつかこの子供たちもこんな自転車に乗れる日が来てくれるかな』と思った。
私、忘れていたんだ。あなたたち、もう本当に大きくなっていること。もうあれよりもずっと大きな自転車にも乗れること。
おめでとう!そして、ありがとうね、頑張ってくれて。
これからあなたたちが何かをすることができるかどうか、そんな余計な心配なんかしないよ。

ママ

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