観光通訳シュミレーション

が近畿地方へ行ってみたい理由

首を長くして待っていた夏休みがだんだん近くなってきます。いよいよ私が日本旅行に出かける夏休みです。私は日本に行ったことがありません。三年以上続けて日本語を勉強しているし、もう卒業も一学期だけ残っているのに、まだ日本人と声を出して話したことが、いや、日本語で話してる日本人も画面でしか見たことがないです。だけどそんな私にも、最初の日本旅先はもう近畿地方に決められています。その理由だと言うよりは、まず契機だと言えるのが次の通りです。それはまた、私が初めて日本の地図を広げてみた契機でもあります。
二学期ほど前のことでした。私は授業に出たある方の綺麗な声になんとなく惚れてしまいます。なんだか暖かくても親しい声でした。その声がすごく好きで私は毎週もっと楽しく勉強することができ、学期末の出来上がりもじょうじょうでした。それで得意になった私が、学期の終わりに掲示板で「皆さん、本当に綺麗な声じゃなかったんですか」と書いたら、先生が「でしょう。大阪出身の方ですけどアクセントも綺麗ですし・・・」と答えてくれました。ちょうどその時から「大阪」という都市の名前が私の頭にこびりついていたようです。そうして結局、地図で探してみたのです。初めて小さな日本の地図をじっくりと見詰めてとうとう「大阪」を見つけた時、私は喜んでそこに何度も円を描きながら決めてしまいました。「よし、最初の実際の日本語会話は、大阪空港前のタクシー運転者さんから相手になってもらおう!」
それは確かに、あまりにも個人的な経験とも言えますが、一方では、私と近畿地方の良い縁であったのではないでしょうか。そんな私が今学期の観光日本語の授業でまた大阪に出会って本当に嬉しかったのは自然なこと。大阪はどんな所なのかと感心を持って聞いていると、大阪だけじゃなく、京都、奈良、三重など今まで知っていた日本の地名がたくさん出てきました。大阪が属する近畿地方はやはり歴史の地域でしたよね。 昔から、七世紀から明治維新までの歴史の中心だった機内を取り巻いていると言って「近畿」と呼ばれ、そんな地理的な特徴で様々な人物が活躍し、それほど多くの歴史的な事件が起こった地域。「近畿の歴史は日本の歴史だ」と言えるほど、政治、経済などの中心地。奈良、大津、京都に続いて何度も繰り返した遷都の歴史さえ見れば、その地域にどんなに多くの戦争や悲哀が隠れているかいろいろ想像してみることができました。また、何年前に読んだアサーゴールデンの本、日本語では「さゆり」だと知っていますけど、その本がぴんと思い浮かべ、そこで舞台となっていた祇園や京都の話しも全部その歴史の一部だったな・・・とこっくりしたり、当時の文化や町の姿を想像してみたりもしました。それはやはり私の一番見たい日本の姿でしたよね。でも、決定的に近畿地方に行こうと再び確認したのは、二人の先生の関西弁トークのおかげです。それを聞いているとまた懐かしい感じがしてきて、今すぐでも行ってみたいと気が急いてしまったからです。

二千十年七月十五日、いよいよ私は、関西国際空港に着きます。まず、本物のたこ焼を速く食べてからすぐ京都の方へ向かいます。それは十七日に行われる祇園祭の「山鉾巡行」を見るためですが、祇園祭は疫病を退治しようとして869年に始まった日本の三大祭の一つだと学びました。祭りというものを全然見たことない私がそんな大きさを感じるのはなかなか難しいと思いますが、祭りは昔から伝われてきた地方ならではのことですから、その一つを見れば日本と日本人がもっと理解やすくなるんじゃないかとずっと考えてきたので、何より先に見てみたいと思うんです。特に、十七日に行われる「山鉾巡行」は祇園祭りの花だとも呼ばれ、日本重要無形民俗文化財に指定されているそうですので、なるほど日本っぽいものじゃないかと楽しみにしています。そして次の日は、京都の祇園に入って、白川沿い、新橋通を歩きながら日本の美しさを満喫する予定です。京都は歴史の町だと呼ばれるだけに、多くの日本的な景色が見えると思いますが、その中でも私は映画なので見た日本特長の古い家と川、そして花などの釣り合いに見とれてみたいと思います。桜はもう散ってしまったわけですけど、柳はまだ見えるでしょう。もし花街を歩いている舞妓さんが見えるかもしれませんし、そうでなくても、想像力というものもあるから・・・。また、八坂神社とか南座歌舞伎を訪ねたり、銀閣寺の哲学の道を散策したりするのも京都の昔話を感じてみる良い方法ではないかと思います。それからは、授業で紹介してもらった奈良町に行って、古い建物をたくさん見ながら町に並ぶ店たちもいちいち訪ねてみたいし、また、日本最大の湖、琵琶湖を持っている滋賀県へも向かって、平安時代からの温泉だと言われる雄琴温泉で一泊、そしてすぐ下の甲賀の信楽焼きも是非、是非一つ買って来たいです。もう時間があれば、行ってみたい所はたくさんありますけど、七月二十五日までには大阪に帰らなければなりません。それは大阪天神祭のためですが、この祭りもやはり1000年以上の歴史を誇る日本の三大祭りの一つとして有名な祭りです。当時、祭事として神鉾を流して、流れ着いた場所で禊払いを行ったことが元となり、その際場に船で奉迎したことから、今日、およそ100隻の船が川をさかのぼる「船渡御」が行われ、それと後の花火がハイライトとなっていたそうです。ですからそれは大勢に入って橋の上に立って見なければならないかもしれませんね。大勢の中にいるのがあまり好きなタイプではないけど、大阪だから、もしもう一度、私の好きな日本語がたくさん聞こえてくるかもしれませんし、有名な大阪の夜景の一部になってみるのも本当に嬉しいと思います。

旅行しながら素敵な景色に染まって見るのももちろん大喜びですが、今度は私、二つの祭りを中心として旅行先を選んでみました。それは、何よりも先に日本人のことが感じたいと思ったからです。 祭りは一方、みんなが楽しく遊ぶところでもあるから、悲しい人はめったに来ないんでしょう。古いものや庶民の生き方を見て、笑い顔もたくさん見えるなら、私にも日本がもっと親しくなるかもしれません。 そして、また空港に帰る際には、ひどいなまりのタクシー運転者さんに出会ったらと願ってみます。それまで頑張って私も関西弁で一言できれば嬉しい限りですけどなあと想像してみます。

2010、一学期 観光日本語 中間テスト代替レポート「日本語勉強3年次」

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